青春のひだまり。


「あのさ、この前はほんとありがと。助かった。今度何かお礼する」

借りた恩は返す。それが礼儀だと俺は思っている
すると彼女は少し慌てて言った

「いいよいいよ、そんなの。たいしたことしてないんだし…」

手を横にぱたぱたさせる仕草は、なんとも愛らしかった

「いや、俺がしたいだけだから」

…俺、成長したな。大分緊張しなくなった

2人とも大分頑固で、しばらくこのやりとりが続いた





…WINNER 俺

「律儀なんだね、三村くんは。じゃあ、今度なにか奢って?」

負けた。とでも言わんばかりの顔で首を傾げる
森山さん



俺は赤くなった頬を隠すように下を向いた




< 7 / 31 >

この作品をシェア

pagetop