杉浦くんの手と私の手。
私はおばあちゃんと一緒に食卓につく。


そして一緒に手を合わせて、いただきますっと言う。


おばあちゃんはすごく嬉しそうに私を見ながら言った。


「美味しい?」


それはおばあちゃんの癖だった。


朝ご飯も夜ご飯も、おばあちゃんは私に美味しい?っと聞く。


そして私が頷くと、すごく嬉しそうな顔をして自分も食べだす。


そんな緩やかに流れる朝が私は大好きだ。
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