杉浦くんの手と私の手。
あやちゃんはタバコを加えて言った。


「一応仕事だからな。後から教頭に文句言われんのはごめんだ」


私は頬を膨らまして言った。


「それならタバコもやめなよ、あやちゃん」


「だーから火つけてないだろ。くわえるくらい許せって」


あやちゃんは二カッと笑って言う。


黙ってればイケメンのあやちゃん。


彼女ってやっぱりいるのかな?


って、そんなことより!!


私もビシッと手を上げてあやちゃんに言う。


「そんなことよりあやちゃん!私たち廊下とか拭かずに来たけどいいの!?」


「はぁ?くそまじめか。そんなん気づいた奴が勝ってにやるだろ」


…はたしてそれで良いのかはすごく謎だ。


でも今この状況で教室から出ていける気もしない。


ここは大人しく反省文を書こう。


私が最初の1マスに文字を書こうとしたそのとき。


愉快そうな声がドアの方から聞こえた。


「あんたら何やってるの?」
< 40 / 61 >

この作品をシェア

pagetop