君に咲く花火
デパートといっても、店の外は吹き抜けになっていて、歩いているとじんわり汗がにじむ。
たまに暑さに耐えられなくなると、ひやかし半分お店に入って涼をとった。
香水は、いろいろ見ていたがいろんな匂いに鼻がおかしくなってきたので断念。
まだ私には早い、ってことか。
「果凛ちゃんてさ、昔から泣き虫なん?」
カバン専門店で、ピンク色のかわいいリュックを手に取りながら、由衣さんが尋ねた。
その聞き方に思わず吹き出してしまう。
「こっちでもそんな泣いてるんですか?」
由衣さんは神妙なかんじでうなずく。
「はじめのうちは、ちょっとしたことで泣いてたわ。最近はさすがに少なくなってきたけど、情緒不安定なんかと思って心配したくらいやで」
それは、容易に想像できる。
たまに暑さに耐えられなくなると、ひやかし半分お店に入って涼をとった。
香水は、いろいろ見ていたがいろんな匂いに鼻がおかしくなってきたので断念。
まだ私には早い、ってことか。
「果凛ちゃんてさ、昔から泣き虫なん?」
カバン専門店で、ピンク色のかわいいリュックを手に取りながら、由衣さんが尋ねた。
その聞き方に思わず吹き出してしまう。
「こっちでもそんな泣いてるんですか?」
由衣さんは神妙なかんじでうなずく。
「はじめのうちは、ちょっとしたことで泣いてたわ。最近はさすがに少なくなってきたけど、情緒不安定なんかと思って心配したくらいやで」
それは、容易に想像できる。