君に咲く花火
はらはらと涙が落ちる。

落ちる滴は、テーブルに雨のように落ちる。

「実羽、聞いてるの!?」

その声に、お姉ちゃんの顔を見る。

涙を流し続ける顔を見て、私は感動していた。

怒られているのに、なんだかなつかしいんだよね。

昔はしょっちゅうこの泣き顔を見ていた。
だから、久しぶり。


ここは深夜のホテルの食堂。


目の前にはお姉ちゃんとソムサック。

私の隣には申し訳なさそうな顔のソムチャイ。

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