君に咲く花火
「はぁ・・・そうですか」

どうしよう・・・。
乗り換えなんてわかるのかな。
日本語で案内板があるのかなぁ・・・。

「どうしたの?」

離れたところで見ていたお母さんが近寄ってきたので、
「ありがとうございました」
私はチケットとパスポートを受け取って、カウンターから離れた。

「ま、とにかく行ってくるから」

肩にさげたリュックにパスポートとチケットをしまうと、私はお母さんに言った。

「約束、覚えているわね?」

「もちろん。お姉ちゃんを連れて帰るってことと、どんなにタイがすばらしくっても、私は移住しない」
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