君に咲く花火
しばらくは携帯でゲームをして時間をつぶしていたけれど、どうにもこうにも退屈になった私は、プールに出かけることに。

水着を部屋で着て、ワンピースをはおる。

部屋の鍵と日焼け止め、そしてタオルだけ持っていざプールへ。

思った以上に小さなプールは、さらに思った以上に深かった。
はしっこでさえ、なんとか肩がでる程度。
中央付近は立つことができないくらい。

数組の西洋人の中年夫婦が水の中にいた。

「へぇ・・・」

彼らは、長年夫婦であるにもかかわらず、まるで新婚のように抱き合ったりはしゃいだりしている。

時折、どちらからともなくキスをしていて、目のやり場に困った。

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