君に咲く花火
袋越しだからか、意識はまだあった。

まるでクモにとらえられた獲物が逃げようともがくように、徐々に力が入らなくなる中でも必死で体を動かす。
そのたびに、薬品が鼻に当てられる。

何度か繰り返しているうちに、体の感覚がなくなってゆき急激に眠気が襲ってきた。

・・・お姉ちゃん

・・・ソムチャイ

そして、暗闇が訪れる。

















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