君に咲く花火
「私、おなじ。売られた」

「・・・え?」

「ママが死んで、お金返せなくなる。15歳の時売られた」

「15歳・・・」

それって中学生?
そんな時に売られたなんて、そんなことがあるの?

「25歳のときお金返せた。でも、勉強してないから仕事ない。だからまた体売った。でも、歳がふえると売れないよ」

自嘲気味に笑うアイスが、軽くため息をついた。

「そんな・・・」

「体、どんどん汚れる。毎日シャワーしても、汚れる」

「・・・」

「30歳、ウアンが助けてくれた。だから、これ、イヤでも私の仕事」
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