君に咲く花火
その時だった。

急に奥のドアが開いたと思ったら、すぐそばにウアンが立っていたのだ。

見張ってた!?

大声で怒鳴りながら、アイスに詰め寄ると、

パアン!

その頬を殴った。

アイスが床に崩れ落ちるそばから、思いっきりウアンはその横腹を蹴りあげた。

鈍い音。

「グホッ・・・」

口から血を吐いて、アイスが体をふたつに折るように倒れた。
それでも、ウアンの叫ぶ声は止まらない。

「やめて!」

かばうようにアイスにかぶさるが、すぐに髪を強い力で引っ張られ、床に投げつけられる。
しこたま腰を打ち、一瞬意識が遠のいた。
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