君に咲く花火
・・・。

・・・。


「お客様、お客様」

「ん…、もう少し寝かせ・・・て・・・」

「お客様、バンコクに到着しました」

「うう・・・バンコク・・・?」
そこまで言って、急に目が覚める。

「え!?」


「お疲れ様でした。タイの首都、バンコクに到着です」

目の前には、キャビンアテンダントの女性が片膝をついて座っていた。

「へ?もう?」

「よくお眠りでしたから」

周りを見回すと誰もいない。

どうやらみんな降りてしまったようだった。
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