君に咲く花火
「そうだったな・・・。高校を決めるときも、外国に住むときも。決めたことは絶対ゆずらなかったもんなぁ」

顔を上げてなつかしむような目。

「結婚を反対しても無駄だよ。それより、きちんと祝福してあげてください。お願いします」

ブンブンとお父さんは子供のように首を横に振った。

「いやだ」

「もう」

「それだけはイヤだ」

「ほんっと、そっくりな親子なんだから。ねぇ、一度サムイ島に行ってみてよ。すんごくステキなとこなんだから」
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