君に咲く花火
「ちょっ・・・どうしたの?」

お母さんが右手に握りしめているもの・・・。

これって・・・。

「昨日届いてたみたい。今、新聞取りに行ったらあったの」

そう言って差し出したもの、それは、エアメールだった。

「お姉ちゃんから?」

手を伸ばして受け取った。

「そう」

お母さんは一緒に見るつもりらしく、絨毯に座り込んで手紙をじっと見つめている。

「はいはい、開けますよ」

せかされるように、開ける。
< 332 / 388 >

この作品をシェア

pagetop