君に咲く花火
お父さんは苦い顔をして腕を組んでいる。

でも・・・なにも言わない。


「どういう・・・こと?」

「荷物をまとめなさい。空港までは送るから」

お母さんは切り上げ口調でそう言う。

「ねぇ・・・、なんかヘンだよ?」

「ヘンじゃないわよ。なに言ってんのよ、ねぇ」

そう、お父さんに同意を求めると、
「まぁ・・・な」
と言葉を濁してお父さんは新聞を広げた。











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