君に咲く花火
「ソムサックはお姉ちゃんの同僚?」

「同僚?ああ、同じ仕事場っていう意味?」

「そう」

うなずく。

「違う。ステディだよ」

「ふーん」

ステディの意味は分からないけど、なんとなくうなずいてみた。

道が悪くて、時折ガクンっと体がバウンドする。
少しずつ、店が増えてきていて人通りも多くなってきた。

「ソムサックは、日本語上手だね」

ふと気づいて、私はそう尋ねた。

「ああ。昔、日本に留学してたことあるんだ」

「へぇ、どうりで」
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