君に咲く花火
・・・ん?

誰?

タイ人の女性に知り合いはいないけど・・・・

よく見ると、それは・・・。

「お姉ちゃん?」

「実羽~!」

真っ黒に日焼けしたお姉ちゃんが、駆け寄ってきて私を抱きしめた。

「久しぶりだね」

お姉ちゃんはそう言って泣き出した。

泣き虫なのは変わっていないらしい。

「どうしたの、お姉ちゃん。真っ黒じゃん」

会えたうれしさよりも、その変貌ぶりに驚く。

お姉ちゃんは、うらやましいくらい色白だったのに。

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