君に咲く花火
「う・・・。そう、そうなのよ」

涙を拭きながら、お姉ちゃんは何度もうなずいた。

「そうそう、紹介するわね」

お姉ちゃんがソムサックの横に並ぶ。

「こちら、ソムサック。そしてこちらが、その弟さんで」

「ソムチャイね」

言葉を受け継いで言うと、ソムチャイが、
「そう」
と大きくうなずいた。

「あら。もうお知り合い?」

ぽかんとお姉ちゃんが言った。

ソムサックがお姉ちゃんの肩に手を置いて、
「僕がソムチャイに案内頼んだんだ」
とフォロー。
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