君に咲く花火
「で、どうすんの?」

ミネラルウォーターのグラスを置いて、私は言った。

「だから、結婚するの」

お姉ちゃんは、当然といった顔で答える。

「そう・・・って、違うし! なんで結婚すんのよ」

チラッとソムサックを見やる。

ソムサックは気にした様子も見せず、ナイフで見たこともない果物の皮をむいている。

「好きだから」

お姉ちゃんが、同じようにソムサックを見る。

ソムサックがお姉ちゃんの視線に気づいて微笑んだ。

「僕も大好き」

ふたりが手を重ね合わせる。

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