君に咲く花火
「もう・・・わかったって。なんとかするから!」

いつだってそうだった。
私が小さいころから、どんなにケンカしても泣くのはお姉ちゃんの方。
そして、折れるのも私の役目だったから。

鼻からため息を出して、私は降参のポーズをした。

「まぁ、よかった。ソムサック、実羽が説得してくれるって!」

「ありがとう! 実羽ちゃん」
ソムサックが私の両手をつかんで、ブンブンと大きく振って喜びを表現した。

「おめでとー」

ソムチャイも大喜びしている。

「待って待って! やってみるって言っただけだからね。期待されても」

そう言ったが、みんなが大喜びをしているのを見てると、自然に私も笑ってしまった。

「ま、いっか。なるようになる、か」

私は肩をすくめた。
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