君に咲く花火
ソム兄弟と別れて、部屋に戻ると、しばらくしてお姉ちゃんが部屋にやってきた。

お盆に乗せて持って来たのは、グアバジュースというものらしい。
ほどよい酸味と甘味がおいしい。

「あら、クーラー効きすぎじゃない?」

私がベッドに座っているので、正面の椅子にお姉ちゃんは腰をかけた。

「だって、めっちゃ暑い国じゃん。これくらいでちょうどいいよ。お姉ちゃんは寒がりだしね」

「そう、だからこの国は合ってるのよね」

白いワンピースに、チョウチョのプリントがしてある。

「ねぇ、ソムサックとのことはさ、マジメな話なの?」

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