君に咲く花火
「結婚ってさ・・・国際結婚になるわけでしょう? 大変じゃないの?」

「それは何度も話し合ったの。でも、やっぱり彼と一緒に生きていきたい。今は、それだけなの」

「そっか・・・。向こうのご両親はなんて?」

「いないの。ソムサックとソムチャイがまだ小さい頃に亡くなったそうよ。育ての親の方も最近亡くなられたんだって」

「へぇ・・・」

言葉が出ず、ジュースを飲んだ。
けっこう苦労してるんだな。

あのふたりの明るい笑顔の裏には、そんなことが隠されていたんだ・・・。

「じゃあ、お姉ちゃんは結婚してもこのままサムイ島に住むの?」

「うん、そのつもり。結婚すれば、ビザをとるために海外に一度出る必要もなくなるし」

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