君に咲く花火
「どういうこと?」

「あのね、このホテルのオーナーがソムサックなのよ」
とにっこり笑った。

思わずベッドからずり落ちそうになる。

なに、この展開!?

ソムサックがオーナー?
目をぱちくりさせて固まっている私に、お姉ちゃんは口を開いた。

「もともとはご両親のものだったの。小さいホテルだけど、場所が繁華街のそばだからお客さんはいつも多いの。ソムサックは16歳のときから、ここのオーナーとして仕事をしているのよ」

たしかに、18個あるらしい部屋は今日も満室らしい。

西洋人のひとり旅らしい人をたくさん見た。

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