Dear...


シン笑ってる。
こんな顔も出来るんだね。
何だかまた恥ずかしくなってきた。


あたしはなんとか恥ずかしがってる自分を見られたくなくて動揺も緊張もないような顔つきで言った。



「シンかー。あたしゆずな」

どう?
これでも精一杯ポーカーフェイス気取ったつもりなんだけど…



「ぷっ…アハハッ」


えっ?
シンが笑ってる…


あたしはシンをクールで決して人前で笑わない人だと思ってた。


それが今あたしの前で腹を抱えながら笑ってる。


なんかあたしが想像してたような人じゃないかも…



「何で笑ってるのよ?」


ようやく笑い終えたシンは


「ゆずなが動揺してたのバレバレ」


と言ってからまた笑い出した。


あたしは恥ずかしいやら、いつまでも笑うシンに少しムカつきながら

「うっさいし」



あたしの性格むきだしでシンに言ってやった。


< 28 / 38 >

この作品をシェア

pagetop