Dear...


「ゆずなはまだここにいるつもり?」


「ううん。もう遅いしあたしも帰るよ」


「じゃあ送ってくよ」

シンは少し恥ずかしそうに言った。
暗闇でよくわからないけどきっと顔は真っ赤。


それは勿論シンだけじゃないけど。


「うん。ありがと」


自分でも
驚くくらい
あっさりと
素直に自分の気持ちが言えた。



少し不安そうに見えたシンの顔が安堵と嬉しさのおりまじったなんとも可愛い顔に変わっていく。



「じゃあ後ろ乗って」

あたしは何も言わずに横向きで座った。


「ちゃんと服につかまってて」


そう言うとあたしが服を掴もうとする前に自転車をこぎだした。


服掴んだの確認してから出発してよーっ!
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