FOURTEEN DAYS
「・・・ねえ・・・あれ、佐伯先輩じゃない!?」
「英鈴行ったんだあ・・・」
「まわりにいる人、平気なの?・・・」
こっちを見てこそこそ話している。目には少なからず、怯えの色が見える。
なんだろう・・・?
「ね、七菜・・・あの人たち知り合い?」
雪紀が七菜に耳打ちする。
すると、七菜は少し悲しげに微笑んだ。
「・・・うん。前の学校の後輩。っていっても、ちょっと見たことがあるくらいだけどねっ」
「なんかカンジわるーい」
雪紀が眉をひそめる。
たしかに、さっきのは尋常じゃないほどこっちを凝視していた。
前の学校で、トラブルがあったとか?
でも、七菜とトラブルなんて不釣合いすぎる。どこに行っても、羨ましがられそうなのに。