FOURTEEN DAYS
「さッ、樋口も来たし!みんな準備しよっか?」
雪紀の元気のいい声が教室に響く。
もちろん雪紀は、うちらだけに言ったつもりだったんだけど。
私は、雪紀の思惑通り、トイレの花子さん。
髪の毛が短くて背が低くて童顔だから、らしい。
・・・花子さんみたくおかっぱなわけじゃないけど。
花子さんの衣装は、白いブラウスに赤いプリーツスカート(肩ヒモ付き)。
ダサくて恥ずかしすぎて、暗がりじゃなきゃ着れないような格好。
・・・なのに
「きゃーっ!柚子、あんた超似合ってるよッ!!?」
雪紀が着替えた私を一目見るなりそう叫ぶから、教室中の視線が一気に私に集まる。
「ちょ、やめてよ雪紀・・・!!」
「柚子ちゃん可~愛いッw」
「神崎似合ってんじゃん!!」
素で可愛いって言ってる女の子や、ひやかしてくる男子。
くぅ~ッ・・・
くやしぃいい・・・・