FOURTEEN DAYS
その瞬間、フッと金縛り(?)が解けた。
足の力が抜けて、へなへなと情けなくその場で座り込んでしまった。
私が驚かしているのに悲鳴をあげないお客さんを不審に思った樋口がダンボールトイレの隣のダンボール棺おけから出てきた。
「おい、神崎?どうしたんだよ」
「お、おばけ・・・」
「は?」
「ホンモノの、おばけ、来た・・・・」
力が抜けてうまく話せなかった。
でも、なぜか恐怖心だけでなく、心がほかほかしていた。
元気をくれた。
そんな感じがした。