FOURTEEN DAYS


「・・・昨日はごめんね。私、言うつもりなんて微塵もなかったんだけど。あのまま隠し通しとくのもなんか気持ち悪かったし」

そう言うと七菜は、へへっと笑って席についた。

「ただ、ひとつワガママ言うと・・・ 昨日みたく、普通にしててほしいな。別に、仲良くしようとか言わないし」


控えめな七菜のワガママに私たちは何も言うことができなかった。



すると、絵梨奈と舞妃が入ってきた。

「おっ!柚子たちおはよお~」

絵梨奈がこっちに手をふる。そして一瞬、七菜のことをちら、と見ると、舞妃となにやらこそこそ話し始めた。

「ねっ、雪紀と柚子、ちょっとこっち来てくんない?」

舞妃が私たちを呼ぶ。

私は七菜に「ちょっとごめんね」と言って席を立ち、舞妃のもとへ駆け寄った。


「なに~?」

するとうしろにいた絵梨奈が、小さな口を開いた。



「ねえ・・・ なんで佐伯さんといるの?あの人暴力事件起こしたんだよ?」

絵梨奈が、怪訝そうな顔をした。

続いて、舞妃が口を開いた。

「どうする?うちらもやられちゃったら~!怖いよねえ・・・」

「可愛い顔して、あんな裏があったなんて信じられないよお」


雪紀も私と同じ気持ちらしい。

ものすごく険しい顔をしていた。


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