FOURTEEN DAYS
大好きな、大好きな人の声。
顔を上げると、そこには大きい男2人の前に立ち、私に背を向けている樋口の姿。
「ひぐち・・・」
「んだよ~男いたのかよ!」
「姉ちゃんも可愛い顔してやるね~」
樋口の姿を見るなりバツが悪そうにそそくさとその場を離れた男たち。
安心して足の力が抜けてしまった。
「ちょ、神崎!?お前大丈夫?」
腰が抜けて、その場にへたりこんでしまった私を覗き込むようにしている樋口。
「何もされてないか?どっか痛くないか?」
「だいじょうぶ、だよ・・・」
本気で心配してくれてる樋口の顔を見ていたら、視界がまたぼやけてきた。
「・・・怖かったよー・・・」
思わず声が震えた。
涙がとめどなくあふれてきた。