FOURTEEN DAYS


かなりハードなバレーを終え、蒸した体育館を出た。

渡り廊下は、風の通りが異常によくて、すこし肌寒いほど涼しかった。

「はーっ 疲れたねえ・・・次給食?今日なんだっけね」

なんの変哲もない会話をして教室に向かった。


教室に入ろうと、ドアを開けるとそこには七菜が突っ立っていた。

「ん?七菜、どうしたの?」

私が聞きかけると、雪紀が私の横腹をつついてそれを阻止した。

なんとなく教室を見渡すと、別に変わったことはない。

もう一度よく見回す。


すると・・・


七菜の机に、やたら派手な色が乗っている。

よく目を凝らしてみると、それは落描きだった。


茶色の机が見えないほどに描きつくされた机。


「何あれ!!?」


雪紀と私が七菜の机に向かって走ったのは、ほぼ同時のことだった。



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