FOURTEEN DAYS
「別にー・・・ ちょっとじゃれてきただけ」
「じゃれてきたって・・・(汗)」
お母さんがあきれてため息をついたのを私はしっかり確認した。
けど、私は今何を言われても幸せだった。
だって、私樋口の彼女になれたんだよ!?
緩むほっぺを直すこともせず、私はただニュースを見ながらずっとニヤニヤしていた。
・・・きっと、傍からみればすごい怪しい。
「なーに?柚子、遊園地行った日からやけに嬉しそうね?
・・・樋口くんと付き合ったりしちゃったわけ?」
恋バナ大好きお母さんの女の勘はあなどれなかった。
まさか、こんなに早くバレるとは・・・
「お母さん、樋口くんなら大歓迎よ~♪
今度おうちに連れていらっしゃい♪」
「・・・ハイ。」
お母さんに勝手に話を進められちゃったときは、無駄な抵抗をしないのが無難。
それに、私はお母さんと恋バナするの、嫌いじゃない。
小さい頃から比較的そういう話を頻繁にしてきたせいだと思うけど・・・
私はなにやら複雑な心境で家を出た。