FOURTEEN DAYS


靴を脱いでリビングに向かう廊下を歩いていくと、リビングから男の人の声が聞こえた。


やっぱり、誰か来てるんだ。



「ただいまー・・?」



そっとドアを開けると、柚果ちゃんとお母さん。


それから、スーツを身にまとった見覚えのない若い男の人が座っていた。



「あ、柚子お帰りー」


柚果ちゃんが私に気付いてくれた。



するとドアに背を向けて座っていたお母さんがこっちを振り向いて言った。



「柚子は初めて会うわよね?

こちらは柚果の彼氏さんよ~ 伊吹さんっていうの」



イブキさんは私を見てやわらかく微笑み会釈をした。


「はじめまして。柚果からよく話は聞いてます。

伊吹直仁(ナオヒト)です」



「はっ、はじめまして・・・」



いきなりの展開に戸惑う私。


柚果ちゃん、彼氏いたんだ・・・




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