FOURTEEN DAYS


そこには、酷い字で殴り書きがしてあった。

[転入生の、佐伯七菜です☆]

[実は、小街中で暴力事件起こしちゃいました~]

[バットで殴り倒したの♪気持ちいいよっ!!!]



「ぃや・・・やめて・・・」

七菜が震えて涙を流す。

「ふざけんのもいい加減にしなよ!!みんな、これ見て七菜の事ひやかすような目で見て、そんなに楽しいの!?」

雪紀も泣きながら野次馬たちに怒鳴る。

私は、これ以上多くの人の目につかないように、急いで落書きを消した。

ひととおり消し終わったあと、じっとその作業をものめずらしそうに見てきた野次馬たちを一瞥したあと、静かに言った。


「・・・誰がやったの」

あたりがざわつく。

みんな知らないよねー、とかほざいてる。


「しらばっくれてないで出て来てよ!!七菜が気に入らないなら、ほっとけばいいでしょ!?なんでこんな酷いことするの!!?」


雪紀の悲痛な叫びが廊下まで響く。

すると、後ろのほうから机を蹴った音がした。


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