FOURTEEN DAYS
「誰がやったかって聞いてんだよ」
今までずっと席に座っていた海藤が、ただでさえ悪い目つきをさらに悪くしてあたりを見回す。
「ンな丸っこい字、どうせ女だろ?精一杯汚く書いてるけど、だいぶ無駄だよな」
樋口が今まで聞いたことのないような低い声でつぶやく。
心なしか、絵梨奈と舞妃の方を見ているような気もする。
「・・・ま、とりあえず野次馬は散れ。やった犯人は、早く俺らンとこ来い」
海藤があたりをにらむ。
ふるえあがった野次馬たちは、一瞬で姿を消した。
「・・・ったく、誰がこんな酷いことすんのかね・・・だいたい目星はついてるけどさ」
雪紀が落ち着いてきた七菜の頭を撫でながら悲しそうに笑う。
「お前らさ、これからもこういうことあったら言えよ」
樋口が真剣な顔で七菜を見たあと、私たち2人を交互に見て言った。
「俺らがおしおき(笑)してやるよ!!」
海藤がにかっと笑った。
「ま、おしおきなんて生易しいモンじゃねーけどなっ」
海藤は何かを秘めたように口だけ笑って見せた。