FOURTEEN DAYS
「な、何をカミングアウトすればいいっていうの・・・」
七菜が震える声で必死に抵抗する。
「あれ?言わせるの、それ?」
舞妃が意地悪な笑みを浮かべる。
「ちょ、やめなって・・」
さすがにやばい空気を感じた私は3人の間に入って制止しようとした。
「部外者は黙ってみてればいいんだよ!!」
絵梨奈が怒鳴る。
私はびっくりして情けなく下がった。
「ねえ・・・七菜ちゃん?もう言っちゃおうかあ?親切にしてくれてるクラスメイトに隠し事なんて心が痛むねえ・・・ね?ホラ・・・」
舞妃が七菜の肩に手を乗せて顔を近づけて耳元でささやく。
すると絵梨奈が突然大声をあげた。
「おとなしく言えばいいんだよ!!私は小街中で先輩をな・・」
「いい加減にしろ!!!」
絵梨奈の大声より遥かに大きい声でそれは遮られた。
「こっちが黙ってれば調子にのってペラペラと・・・ てめーら、自分がなにしてんのかわかってんのか!?あ゛!?」
樋口だった。
樋口はめったにキレたりしないから、2人は相当ビビッていた。