FOURTEEN DAYS
「・・・おはよ!」
いつものように七菜が教室に入ってくる。
―なんてことない、いつもどおりの朝。
「はよー」
今日は部活がないらしく、海藤も七菜にあいさつをする。
「・・・あれ?樋口は?」
七菜が海藤に聞く。
それだけなのに、全てにおいてマイナス思考な私は、樋口を気にする七菜を見て悲しくなった。
真面目に、最近私はおかしい。
「・・・ず!・・・ゆーず!どうしたの?ボーっとしちゃって」
七菜が私の顔をのぞきこむ。
「え?あっ、ごめん!考え事してた」
「そ?なんか最近柚子変だよー?ずっと遠くのほう見てる感じがする。なんかあるなら相談してね?あたしも、かなり助けてもらったんだし!恩返ししたい」
七菜は少し恥ずかしそうに微笑む。
私は、そんな七菜を見て、なんか今まで七菜にヤキモチやいていたことが恥ずかしくなった。