FOURTEEN DAYS
帰り道。
自然と樋口の隣を歩いてた私は、七菜には聞こえないように、意を決して樋口に聞いた。
「樋口・・・辛いよね・・・?」
「?まあ、そりゃ」
樋口は不思議そうな顔をしている。
「好き・・・だったんでしょ?七菜のこと」
恐る恐る樋口を見ると、ますます不思議そうな顔をしている。
「・・・樋口?」
「それ、誰情報?」
「は・・・?」
「俺、普通に佐伯は友達だよ。好きとか違うし」
・・・
・・・・・。
私は、とんでもない勘違いをしていたらしい。
「え、でもだって、あの日教室で・・・」
「あれ、転校するって事たまたま聞いちゃってそのまま相談のってたの。
泣き出しちゃってさ、冷たくするわけにはいかんでしょ」
樋口はいたずらっぽく笑うと、私の頭をポン、とたたいた。
「なーに勘違いしてるんですか神崎さん?」
そういうと樋口は、海藤の下へ走っていった。
私の心臓は、破裂寸前なのに、ほったらかして。
「・・・・あたしのバカッ・・・」