FOURTEEN DAYS
♪♪:// 秋の風物詩
応援団と恋のはじまり
夏休みはあーーっとゆうまに過ぎた。
・・・まあぶっちゃけ、受験生の夏休みなんて名残惜しくもなんともなくて。
特に事件もないまま、あっさりと私の義務教育最後の夏休みは終わった。
ところが、雪紀はそうではなかったらしい。
「隆介ちょおかっこいいーーーッッ!!」
2学期開始直後の体育祭に向けて、急ピッチで進められる体育祭準備。
うだるような暑さの中、雪紀は元気よく騒いでいた。
「ゆき・・・うっさい・・・
海藤に聞こえちゃうぞ?」
雪紀は夏休み中の夏期講習で、塾が一緒だった海藤とさらに仲良くなったらしく、完全なる恋する乙女へと変貌を遂げていた。・・・(笑)
しかも、呼び名も「海藤」から「隆介」へと変わっていた。
「だってだって、かっこよすぎない!?
団長だよ、だ・ん・ちょ・うっ!あたし赤組でよかったあ~」
海藤は、応援団長だった。
今は丁度応援練習をしているので、この騒がしさに任せて叫びたくなる気持ちも分かる・・・けど。
・・・とにかく、うるさい。