FOURTEEN DAYS
「樋口って、俺のことね」
すると樋口は、佐伯さんに対していつもの無邪気な笑顔を見せた。
―休み時間
雪紀がいつものように私の席に遊びに来た。
佐伯さんは、絶対囲まれるんだろうな、と思っていたのに、みんな遠巻きに見ていた。
やっぱり可愛すぎても近寄れないもんなのかな。
「ねね、柚子!佐伯さんに声かけようよ!」
雪紀はそういうと、隣で本を読んでいる佐伯さんに声をかけた。
「よろしくね!あたし、藍原雪紀ってゆーの♪」
「あっ、佐伯七菜です!!」
急に話しかけられて驚いたのか、佐伯さんは早口で答えた。
照れているのか、ほっぺがほんのり紅い。