いきば〜禁断の蕾〜(完結
運命の歯車
今日は、何故か朝から家の中が暗い。

まだ夜では無いかと錯覚する程である。

だが、親戚の叔母に起こされた蕾(つぼみ)
眠たい目を擦り起き上がった。

直ぐに服を着替えさせられ廊下に出る

座敷に通され見上げれば、黒と白の垂れ幕が張り巡らされていた

いつも明るい部屋なのに…
何故こんなことをして暗くしてるのだろう

蕾には、意味が分から無い。
取り敢えず叔母に言われ、座布団に腰を下ろした

周りを見渡せば、何故か同じ様な黒い服を着た人が沢山座っている。

蕾は、なんだか怖いと思った。

自分自身、黒い服を着させられている

皆同じ服を着て何してるんだろう

不思議に思い、蕾は隣に座っている叔母に話しかけた。

「叔母さん、何でみんな黒い服着てるの?」

叔母は、イラっとした様に蕾を見る

「静かになさい」

ピシャ

蕾の手をひっぱたく

痛いっ

顔をしかめる蕾
でも泣かなかった。

泣いたら余計に怒らるだろう

蕾は、仕方なく黙って前を見ることにした。

知ら無いお爺さんが、訳の分からない事を言っている。

何を言っているのだろう

何でみんな静かにしているのだろう

蕾には不思議が多過ぎた
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