いきば〜禁断の蕾〜(完結
「キャ可愛い」

小さな声で言うと、電気を消やした。

「お休み」

暗闇の中、蕾には耶夜の声だけが聞こえる

蕾は、安心したのと疲れていたので直ぐに深い眠りへと落ちていった。












翌日


サァーと言う音と共に、冷たい風が蕾の頬をかすめた。

「冷たい!」

驚いて目を開ける

ここ…何処だろう

蕾は起き上がり、風の来る方に目線を移した。

「おはよう蕾。眠いだろうけど仕事よ」

耶夜が窓を開けていた。

蕾は、母と父が死んで神宮家に引き取られた事を思いだした。

慌ててベッドから降りる

だが、まだ完璧に働き出していない頭に、蕾はフラ付いて耶夜へもたれかかった。

「大丈夫?」

耶夜は、蕾を受け止める


時計の針は、まだ6時を挿していた。

流石に、まだ幼い蕾が起き上がれる時間じゃない。

「大丈夫ですぅ」

フラフラと立ち上がる蕾
だがその動きは覚付かない

「初日だもの、仕方ないわぁ。
沙希(さき)様に言って休ませてもらおうね」

沙希とは、この家の奥さんであり、蕾の叔母さんの事である

耶夜は蕾に仕事はまだ無理と判断し、沙希に休ませるよう頼みに行く事にした。
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