いきば〜禁断の蕾〜(完結
桜井も何と無く着いて行く



そう



初騎は、聞いていた



昭一と蕾の会話を


蕾の部屋、扉の前で

昭一の声に開けるのを本の一瞬だが戸惑った


その時
聞いてしまった


昭一の言葉は、初騎を動かすには十分だった。

役所の人から自分な戸籍抄本を見せて貰う初騎



恐々と戸籍に目を通す




父 神宮昭一




母 畑井花帆










『畑井花帆…』



蕾のお母さん!?

初騎は丸で鈍器で頭を殴られた様な気がした。

『〇〇の子供なんか』

頭を走る沙紀の言葉

今、〇〇に入る言葉を思い出した。

そうだ『花帆』だ


母親まで一緒か



完璧に逃げられ無いな



フッと軽く笑い

戸籍抄本を桜井に押しつけると走り去る初騎

「初騎様!」

桜井は、慌てて振り向き初騎の名前を呼んだが

既に聞こえていない様だ

慌てて追いかける桜井


階段を駆け降りる初騎

「初騎くん!?」

自分の名前を呼ぶ
可愛らしく
愛くるしい声に
軽く顔を上げる初騎

「蕾…」

呟く様に彼女の名前を呼ぶ

走って来たのか息を切らせている蕾

「何で此処に?」

蕾は驚いた様に初騎を見る
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