いきば〜禁断の蕾〜(完結
「あれ?
泣いてるの?」

そして初騎が軽くうつ向き
髪で目を隠していることから
蕾は気づき彼を見た

初騎は、そのまま蕾の横を走り去る

「初騎君!?」

蕾は初騎を引き止めようと声を上げるが

初騎は振り向きもせず
そのまま走って行った。

「蕾様!初騎様は」

後から階段を降りて来た桜井は、蕾を見て立ち止まる

「走って行っちゃったの
泣いてた見たいだど…何かあったの?」

蕾は困った様に心配な顔をしながら桜井に問掛けた。

「それが…」

桜井は困った様に初騎の戸籍抄本を蕾に渡した

「えっこれ」

蕾は驚きながらそれを見る



初騎君、昨日の会話…



蕾は恐々と内容を確かめる。


父 神宮昭一
母 畑井花帆





私の母の名前と一緒…





だけど



蕾は、慌てて駆け出すと階段をそのまま上がり切り

役所へ飛込んだ

慌てて桜井も蕾に続く

蕾は受付の人に自分の戸籍抄本を見せて貰う

父 亡畑井輝





母 亡畑井花帆




やっぱり


「見てこれ」

蕾は桜井に初騎と自分の戸籍抄本を並べて見せた

初騎の方の戸籍抄本には


畑井花帆


蕾の戸籍抄本には



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