いきば〜禁断の蕾〜(完結
「アンタの母と父は死んだよ」
叔母は、煩いなぁと言う風に言い放つ
…
「死んだって?」
蕾は、良く分からなくて再び叔母に問掛ける
叔母は蕾を無視し、母と父の箱の中に花を入れている。
みんな次々に箱の中に花を入れて行く
「お前も入れるんだよ!」
蕾も叔母に花を持たせられた。
見る見る内に、母と父の箱の中は花で一杯になっていく
蕾は、なんだか嫌な感じがして箱に手をかけ乗り出し
「お父さん!
お母さん起きて!」
力いっぱい叫んだ。
それでも、母と父は起きてくれなかった。
「煩い子だねぇ
早く入れるんだよ!」
叔母は無理矢理に蕾の手を掴み、母と父の箱の中に花を入れさせた。
蕾の手から花が落ちる。
それを確かめて叔父が蓋を閉めた。
5〜6人の男の人達が二つの箱を持ち上げる
「いやぁお父さん!お母さん!」
蕾の叫び声を無視し、男達は父と母を変な車に乗せた。
「お父さんと、お母さんを何処に連れて行くの」
蕾は、無理矢理車に乗せられながら、叔母に聞いた。
「火葬場だよ」
叔母は、更にイライラしながら言った。
「火葬場って?」
車は蕾を乗せ何処かに向かい始めていた。