いきば〜禁断の蕾〜(完結

「おい何の積もりだ」

睨み上げながら怒鳴る秀哉

「彩乃ちゃんに頼まれて」

えへっと顔を赤くする男子達

彩乃は、うめぐみ
いや、全組の男子から人気の的であった

チッ

舌打ちをする秀哉
これでは蕾を追えない

「何してんるの、みんな？」

聴き慣れた大人の声に
みんなユックリ振り反る

案の定、そこには優しく微笑する佐藤の姿があった。

「先生…」

みんな困悪の声を上げる

「ん？どうしたのかな？」

相変わらずニコニコと笑っている佐藤

「先生！蕾が」

思わず声を上げる秀哉
その必死な顔をに

「蕾ちゃんがどうかしたの！？」

途端に顔を変え、秀哉を見る佐藤








「ちょと！アンタ
何、秀哉様にお絵描きなんてさせてるのよ」

「初騎様と本を読むなんて図々しいにも程があるわ」

「男に色目つかってんじゃないわよ」

女の子達は、階段の下に蕾を誘い込み取り囲み

思い思いに嫌味をブッ付ける

「えっ私、そんな積もりじゃ」

意味が解らず困悪し
否定する蕾

「貴女、何で呼び出されたか分から無いようですわね」

蕾の目の前まで出てくる彩乃