いきば〜禁断の蕾〜(完結
「君じゃあ力不足じゃないかな
僕が毎日来てあげる」

蕾に笑いかけ、秀哉には薄笑いを浮かべる尚都

「二人共ありがとう」

蕾は、ニコッと笑う

「あぁん、お前年下だろうが!
しかもあの初騎の弟」

顔を歪め、尚都を睨み下ろす秀哉

「フッ
凄んだって怖く無いなぁ
あと兄さんと一緒にし無いで貰いたいね」

尚都も、秀哉を睨み上げる

「あの、ちょっと二人共」

ただならぬ雰囲気に止めに入ろうとする蕾

「蕾ちゃんはどっちに守られたい」

「蕾どっちに守られたいんだ」

バッと二人同時に蕾を見る

「えっ守られる程の事じゃぁ…」

困る蕾

「テメェのせいで蕾が困ってるだろうが」

再び尚都を睨む秀哉

「勘違いしないで貰いたいねぇ君は馬鹿か?
君こそ蕾ちゃんを困らせる原因だろ」

尚都も、再び秀哉を睨む

「テメェふざけんなよ早く自分の部屋戻れよ」

「君こそ身を引くべきだよ」

言い合いが始まってしまった。

どっちもどっちである

蕾がオロオロしていると


「蕾さん」


小さい声で呼ばれたのに気づき辺りを見回す

「蕾さん、此処ですわ」

見ると
壁の陰に隠れた彩乃を見つけた
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