いきば〜禁断の蕾〜(完結
蕾は、少し戸惑った

でも選択肢など無かった

蕾に選択肢などいつも無い


「ごめん、言えないの」

お願い聞かないで

そう言いたげな目で秀哉を見る蕾

秀哉は、言葉を詰まらせ


「何でこんなに俺がお前を心配すると思う?」

いきなり疑問形に聞く秀哉

蕾が何も言え無いでいると

秀哉は抱きしめる腕に力を込めて
耳元に口を寄せると





「お前が好きだ」



囁かれた言葉

蕾は、再び目を見開く

聞き違いでは無いだろうか

秀哉は、蕾を束縛していた腕を解き
顔を真っ直ぐ見つめた

「答えは急がないから」

それだけ言うと行き先とは反対方向へ走り去った


座り込む蕾


聞き間違い…
じゃ無いよね。

蕾は、しばらく座り込んで考えた

考えずとも答えなど出ていた










教室に入ると既に遅刻と見なされいた。

当たり前である

一応まだ出席に当たる時間

一先ず安心か

やはり見渡して見ても秀哉の姿は無かった

不意に初騎と目線が合う
慌て離してしまった。

「早く座りなさい」

先生に注意され慌てて自分の席に腰を掛ける

幸か不幸か隣は彩乃


仲直りのチャンスかもしれない
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