いきば〜禁断の蕾〜(完結
「お茶会?」

蕾は意味が分からず彩乃を見た

「あら?知りませんでした
私、茶道の家元の長女なんですよ」

彩乃はニコっと笑った

初耳だ

「だっ駄目だよ仕事あるし」

慌てて断る蕾

「遊に誘った時だってつもそう言って断るじゃない!
たまには良いでしょ」

すねた顔をする彩乃

「だって私
作法とか知らないよ」

蕾は、困った顔をする

「あら大丈夫ですわよ
蕾さん何でも飲み込み早いじゃない」

ニコッと言う彩乃

この言葉は、お世辞では無かった

蕾は、勉強する余裕など無いのにテストはいつも90点台を取っている

「そんな事…
大体、和服持っ無いよ」

蕾の言葉にフフンと彩乃は鼻で笑って

「用意してあるの」

と耳元で囁いた

「えっ?そうなの?」

蕾は、苦笑しながらも

彩乃に押され

「分かった」

と頷いた
ここまで彩乃が自分に頼み込んで来るのも珍しい

「有難う蕾さん」

喜ぶ彩乃

「良いよ、多分行くのは昼頃になるけど」

ニコッと笑って言う蕾

「分かりましたわ」

彩乃は、本当に嬉しそうに言う

それからチャイムが鳴って二人共席に着いた



明後日は、ちょうど日曜

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