いきば〜禁断の蕾〜(完結
「明後日、彩乃のお茶会に出るのか?」

蕾は、驚いて顔を上げると慌てて

「うっうん」

頷いた


「俺も呼ばれた」

初騎は、言うと運転手が扉を開け
車に乗り込んだ

初騎の隣に座る蕾

「え?呼ばれたって」

蕾は『呼ばれた』と言う言葉に引っかかった

もし前から誘われて居たなら『呼ばれている』と言うのが普通である

「今日、いきなり頼まれた」

初騎は、顔色一つ変えないで言う


やっぱり

蕾は思った


彩乃にまんまと填められた

蕾は、軽くため息を着いく

「初騎君、内緒ね」

口に人差し指を当てて頼む蕾

「ああ良いけど
どうする気だ」

初騎は、ちらっと蕾を見た。

これでも心配しているのだ

「うん、粗方仕事終らせて学校の用事とか言って抜け出そうかなぁって」

蕾は、苦笑いして答えた

「ふ〜ん、なら俺も口裏合わせとく」

窓の方に顔を向けて言う初騎

「本当?有難う」

蕾は、初騎の手を思わず握ってお礼を言った

窓の方を向いて居たので、気付かれないだろうが初騎の顔は赤くなる。

蕾もハッと気付き手を離した

「ごめん」

と、顔を背け窓を見た


蕾の顔をも赤くなる
< 81 / 248 >

この作品をシェア

pagetop