いきば〜禁断の蕾〜(完結
「言ってどうなる?
アイツへの虐めがエスカレートするのは目に見えている」

初騎の言葉が、尚都は気に食わないらい

「盗み聞きか?悪い趣味だ」

尚都は、初騎の腕を振り払うと


「お前に指図する権限は無い
汚れた子供が」

尚都は、そのまま沙紀の部屋をノックして扉を開けると中に入って行った

初騎は、歯をくい縛る



汚れた子供



その言葉が初騎を苦しめた。


初騎は、走って蕾の所へ向かった

蕾の見える所まで来たが話し掛ける言葉も見つからない

さっきもそうだった
蕾の所まで来たのだが、話し掛ける言葉も無く
ただ見つめていた。

こうして結果的に盗み聞きをしてしまう羽目になったのだ。


初騎は仕方なく自室に戻る事にした。













2日後

無事に日曜を迎えた
なぜ蕾が無事かと言うと


昨日の事である

蕾が、掃除を終えて自室に帰ろうと思った時であった

「蕾、ちょっと来なさい」

呼び止められ
振り向かずとも分かるが
沙紀だ

「なんでしょうか」

振り向く蕾
聞かずとも分かっていた
私が尚都にバラした事を咎めるつもりなのだろう

蕾は、条件反射で身震いした。
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